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2009 年 7 月 30 日

荒削りと本削り

カテゴリー: 焼物の話焼物「レビュー」 — hiro @ 11:24 AM

あえて分厚く花瓶などの生地を作った場合、当然重さを調整するため、

削り込まなくてはいけません。

まずは荒削り、これは体全体の力を込め、力を抜かずに十分にやります。

体を固め、腹を張り、腰を据え、左右の手に同じ力を込め鉋を持ち削ります。

そのあとに多少力を抜いて自然の手加減をし、表面を削り次に備えます。

そして本削り、ここが一番大切で、鉋と人の手が一つになり、

削る一点を見据えながら削ります。

実はこの本削りにはコツがあります。

それは・・・

仕上げたいという欲を頭から追い出し、ただひたすら削るのです。

そうすることにより、微妙な表面の味わいができるのです。

仕上げなくてはいけないというこだわりを捨てることが、

逆に素晴らしい仕上がりを生み出すのは不思議です。

2009 年 6 月 27 日

やきものの作り方

カテゴリー: 焼物の話焼物「レビュー」 — hiro @ 9:47 AM

私たち、真右ェ門窯は様々な方法で焼き物を成形していますが、

本日はその中で三種類の方法を話したいと思います。

一、轆轤(ろくろ)整形。

これは回転する轆轤の上で、磁土を引き上げるやり方です。

磁器は陶器に比べ硬いので成形はしにくく、難度の高い技術が必要です。

全国の焼き物の九割は轆轤成形だといわれています。

二、手びねり成形。

轆轤で大まかな形を作った後、土を指先で形を整えて、整形しています。

効率は悪いですが独自の風合いが出ます。

三、板作り(タタラ成形)

板状にした陶土を曲げたり張り合わせたりして成形する方法。

角状のものや板皿などに適しています。

タタラとは粘土の塊を糸で切り、板状にしたものです。

その他にも様々な方法がありますが、今回はここまで。

表現するものに応じて、型にとらわれず、

様々に道具、成形方法を変えるのが日展作家の世界です。

2009 年 5 月 15 日

陶芸家は現代の流行をどこまで受け入れるか?

カテゴリー: 焼物の話焼物「レビュー」 — hiro @ 12:38 PM

私の主観では、表現方法や寸法(サイズ)などは、世のニーズに応じて変化していくものだと思うし、そうあるべきだとおもっています。(特に作家は時代の一歩先を読む感性は絶対必要です。)

ただし、先人のから受け継がれてきたは日本の伝統文化の深い精神性、職人の仕事へのプライドはこれからも変わらないとおもいます。

今、社会は日々変化していますが、心の内を見つめ、自分しか創れない、人の心に響く作品を創りたいですね。

1999 年 11 月 30 日

胴継ぎ

カテゴリー: 焼物の話焼物「レビュー」 — hiro @ 12:00 AM

縦型の花瓶の成形において、上下の胴部を別々に成形し一つの

花瓶にする方法を胴継ぎといいます。

背の高い花瓶はこうして作られます。

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