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2009 年 3 月 2 日

酒器「山景色(やまげしき)」

カテゴリー: 焼物の話「新作」 — hiro @ 6:38 PM

二代目の真右ェ門らしく端正な姿の器のなかに黒と赤が激しくも調和しています。

全面にわたる豊かな「天目(黒)」の発色も漆黒に奥深く輝き、その中に風情ある、赤の景色が広がっています。作者の感情をそのままぶつけた作品であり、ふたつとして同じものができない徳利でございます。

山景

酒器「山景色」 徳利 直径9×高13.5cm ぐい呑 直径3×高3.5cm 

 

1件のコメント »

  1. 有田を訪ね始めて9年になりました。06年にご縁を得てより早4年色々陶磁のこと共お教え頂きました。そんな時間の感想をまとめてみました。
    我と共に 一里と九丁 此の足で 歩み参らむ 
     陶磁道 つひには訪なえ 真ヱ門窯
    銅に(あかがね) 化学の技術を(わざ) 吹き込みて 酸素たらふく   青にぞ上がり
     酸素ばよこせ   辰砂釉
    手加減火加減 織為して 辰砂遣ひの 名を受くも
    精進此れを 止むる無し
    鈞窯由来の辰砂から 結晶釉 はたまた天目種々と
    益々幅は拡がりて 訪なう人の 数う能わず
    (砧青磁と別注絹路ワイングラスを拝した印象)
    砧青磁の 小鉢には 薄作り為す 轆轤業
    積年思いの 釉(うわぐすり) 思うがままに
    掛け為して  ぼってりの青  厚盛りに
    上がりし業と  出遇う幸福(しあわせ)
    別注を 受けし絹路の 洋杯に 込められし業
    いちじるく ワインレッドの 辰砂釉 深み厚手の
    赤なれど 指掛けの縁 垂るまじく 赤白白に
    三節あり  三節はかたち  同じきに
    傾ぐるは無く 整いき
    口縁の金 艶ありて 唇よせて 当り柔らなり
     展示会のご案内を頂いて、瑞光堂様にてお作を拝見してをりました処へ、息せき切ってやき上がったばかりの、洋杯を持ち込んで頂いたのを、思うさま眺める幸せに、浸ることがかないました。
     あのワイングラスと言う器に相応しい、怖いほどに吸い込まれそうな、深く心を揺さぶる、血のような赤に、魅入られてしまいました。
    そして今度の新作『山景色』を拝し07年の『花筏』を手にした驚き以上の感動をいただきました。花筏が肩を張り気味色遣いの繊細さと一種荒々しささえ覚えるかたち~でありました。対するに新作では手弱女のごときなで肩に、艶めいたものを感じました。
    鈞窯磁(もう一つの字を出せないワード初心者をお許しください)建窯磁の流れを今私の目の前に、形として現して下さって有難う。釉のこと等調べるのが面白くなって来ました。
    次回陶器市を楽しみにしてをります。
    では真ヱ門窯様、一層のご活躍お祈りいたします。 

    コメント by PapaKranckeNISIDA — 2009 年 5 月 17 日 @ 4:41 PM

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