私がこの世界に飛び込んだのは、8年前。
その前は京都に4年間いまして建造物や美術館を巡り感性を磨いていました。
さて、この世界は土こね3年、ハマ造り5年といわれていました。
この修行は土をこねることにより、空気を抜くこと、それと土の粒子の流れを
整えて、ロクロでの成形をしやすくなることが目的。
ハマつくりは同じ形をつくる修行です。
(ハマとは焼き物の下にひいて窯入れして焼くことで、焼き物のゆがみを防止する
役割があります)
ちなみに2代目がこの修行を先代から命じられた時は、
(こんなことして何になるか!)と思っていたそうですが、今ではその意味合いを認め、
「この修行は大切だよ。」と皆に言います。とはいえ、今のご時世は、仕事の間ではその修行はできず、
仕事が終わったあとにさせていただいています。
一度土こねは「土屋さんさんから来た新品の土を使えば必要無いんじゃないんですか?」という
質問を受けましたが、すぐに使えればいいんですが、1日たてばすぐに土の表面が空気に触れマクがはりますので、
そのマクをとるために土コネは必要です。
私は今、ろくろの技術を2代目に命じられた仕事のそのあいまに修行しています。
これからも日本の伝統を支えるためがんばります。