個性にも二種類あり、すぐ飽きられる個性と本質的に人の心を
とらえて離さない個性とがある。
例えば京焼の野々村仁精、能楽の衣装などのデザインはあれだけ複雑デザイン
にも関わらず洗練されているし、骨董の名品なども全然古臭い感じがせず、
生きいきとした生命力に満ち溢れている。
これにくらべ小手先の技を使ったようなデザインは数年で飽きられる。
良すぎるものは飽きるという人がいるが、違う。
詫び寂びであっても、奇麗さび、本当にいいものは飽きられない。
それは文化と歴史を作品にこめることができたか、どうかということでもある。