私が骨董を見る時、デザインの良さ、構図のバランスも大切ですが、
その焼き物が内実の力を秘めているかどうかをみます。
これがない骨董は軽い感じになってしまっているような気がします。
不思議ですがいいものは先人の心が伝わってくるような何かがあります。
京都の美術館の人に以前私は「深奥の美を理解するためには焼き物の前に立ち焼き物が語りかけてくるのをまちなさい」
といわれたことがあります。
それまでは、一目見て良し悪しを判断することが多かったんですが、なるほど、
こういう楽しみかたもあるんだと思いました。
焼き物を見る幅が広がった思い出でした。